ドライクリーニング編

洗濯研究所フジドライは「自分の衣類を洗ってもらいたい!」そんな思いで、様々な管理・洗浄・プレス・使用する材料等を設計されています。
クリーニングの洗浄は大きく分けてドライクリーニングと水洗いがあります。ドライクリーニングとは油溶性の溶剤で衣類を洗浄する処理方法で、日本国内の9割以上のドライクリーニングが石油系ドライ溶剤を使用しています。

当社でも石油系のドライクリーニングは行っております、その石油系ドライクリーニングの当社の1番のこだわりは「常にきれいな溶剤で洗浄するための溶剤管理」です。プロの洗濯なんだから「あたりまえ」と思いますよね!その通り、「あたりまえ」じゃなければならないんです。しかし、この「溶剤管理」、実はかなり手間とコストが必要な作業なんです。皆さんの自分の衣類を、どんな溶剤で処理されているか?これは是非確認をしていただきたいと私たちは考えてます。(注1)

ドライクリーニングは水洗いと違い、毎回新しい溶剤は使用できません、洗い・すすぎ等、何回も繰り返し同じ溶剤を再生して使用しなければなりません。日本国内殆どのクリーニング店は、この溶剤管理をカートリッジフィルター(注2)と言われる濾過機にて溶剤を循環再生して、洗い・すすぎを繰り返し200~300回循環再生したらフィルターを交換するという方法のみで溶剤管理が行われております。

衣類の洗浄とは、衣類の汚れを洗浄液に移す作業です、そして液体の汚れを如何にきれいに取り除いて次回の洗浄又はすすぎにきれいな溶剤を提供するかが溶剤管理の胆になります。液体の原理で、きれいな状態(不純物が少ない状態)では浸透力と吸収力が高くなります。この事はドライ溶剤を常にきれいに維持・管理することの重要性を意味しております。

当社ではいつでもきれいな溶剤で洗浄する為の様々な実験を繰り返しました。その結果、溶剤管理にカートリッジフィルターの他に専用の真空蒸留器を使用する方法を選択しました。この真空蒸留器は洗いと乾燥を別々の機械で行う国内の石油系ドライクリーニング処理機には殆ど付いていないのが現実で、洗浄機と乾燥機の他に専用の真空蒸留器を用意する必要があり、石油系ドライクリーニングで真空蒸留器を使用して溶剤管理している会社は「ほんの一握り」で、手間とコストをかけて、洗浄力の高い洗い方を行っているという事になります。

注1、当社では工場見学を実施しております。HPにてご確認を!
注2、埃や微塵を防ぐフィルターとカーボンや酸化防止剤等が内蔵されたフィルター

水洗い編

日本の水道水や井戸の水は、透明できれいな水ですから飲料水としても使用されております。洗濯研究所フジドライの水洗いは、そのきれいな水を更に軟水器を使用して、硬度0の軟水を生成し使用しております。

飲料水としては適度な硬度が、水の旨みや甘さを感じる為ミネラル分は適量が含まれております。しかし洗濯には、そのミネラル(硬度分)が洗剤の洗浄作用を発揮させる前に金属石鹸を生成してしまい洗浄力を低下させたり、生成された金属石鹸が洗浄後の衣類に残ってしまい、デリケートな肌を刺激してしまう可能性もあります。石鹸の力を100%発揮させて金属石鹸を生成させず衣類にも残留させないためにも、当社の洗浄に使用する水は全て「特別に磨いて」硬度0の超軟水を使用しております。

そして水と石鹸の洗浄力を効率よく、更にバランスよく高めるために温水洗浄を行っております。水洗いの洗浄温度は高ければ高いほど洗浄力はアップしますが、衣類へのダメージもある温度を超えるときつくなってきます、また洗浄時に使用する助剤の性格も考慮しないと、折角の助剤の効能も期待できなくなります。

当社で一番高い温度の洗浄はYシャツ洗いで55~58度の水温で洗浄を行います。Yシャツは予備洗浄を行い、次に本洗浄をする2度洗いです。予備洗浄で皮脂や油溶性の汚れを中心に洗浄し、本洗浄では漂白剤や助剤の力をしっかり発揮させじっくり洗浄します。Yシャツ以外の水洗い品は衣類の性質を考慮して常温・30℃・40℃の3種類のプログラムを駆使して洗浄を行います。

最近のクリーニング会社の洗浄プログラムは、機械メーカーや洗剤メーカー推奨プログラムで洗浄する傾向にありますが、洗濯研究所フジドライは使用機械と使用材料の性格と洗浄商品ごとの特性を考慮して、洗浄試験布の洗浄テストを繰り返し行い導き出されたプログラムで洗浄を行っております。その結果、衣類を長持ちさせて、高い洗浄力を発揮しております。